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担当編集のテマエミソ新刊案内

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La Vie en Rose ラヴィアンローズ

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初めて描いた殺意、初めて描いた殺人――村山由佳さんが新境地を拓いた衝撃の長編サスペンス『La Vie en Rose ラヴィアンローズ』7月26日発売!

定価:1,500円(本体)+税 7月26日発売

 誰もが一度は耳にしたことがある“La Vie en Rose”あるいは「薔薇色の人生」のタイトルで知られるエディット・ピアフの名曲。愛の永遠を祈りながらも、それは決して叶わないのだと知る大人の女性の心情が歌われるこの曲のタイトルを冠した、村山由佳さんの新作『La Vie en Rose ラヴィアンローズ』が刊行されます。

 主人公は、薔薇の咲き誇る家で優しい夫・道彦と暮らし、予約のとれないフラワーアレンジメント教室の講師として人気を集める咲季子。ある日、年下のデザイナー・堂本と出会うまで、彼女はこのまま平穏な暮らしが続いていくのだと信じていました。

<門限は九時。打ち合わせで外出する場合は三日以上前に場所と時間を夫に報告すること。男性と一対一での打ち合わせは絶対に避けること。泊まりの旅行など論外>
ややあって、堂本が言った。「なんかもう、『人形の家』って感じだな」

 道彦が決めた厳格なルールに従うことで成り立っていた「幸せ」な暮らし。突然始まった堂本とのめくるめく恋をきっかけに、咲季子はようやく夫からの酷い支配とそれを受け入れてきた自らの生き方に気づき、檻の外へ羽ばたこうとします。

 けれどある夜、すべてを知った夫は堂本に社会的制裁を与えると激高。大切なものを守るため、咲季子は二度と戻れない道へ踏み出していきます。薔薇の下深くに誰にも言えない秘密を埋めて、何も知らない堂本と旅に出るのですが……。

 作家デビューから二十年あまり。今作で村山さんは初めて「殺意」を描き、初めて「殺人」を描きました。本当に愛するものを知った時、そして、愛するものが奪われようとする時、人は越えてはいけない一線を越える強さを持つのかもしれません。咲季子が選んだ道がたとえ倫理的に間違っていたとしても、どうしようもなく切なく、ひりひりと胸に迫ってくるのは、彼女が自らの力で殻を破り、愛のよろこびも孤独の苦しみも受け入れる強さを体得したからだと思います。

 咲季子が最後に選んだもの、愛したもの。その姿をぜひ本書でお確かめください。

(担当H・I)

村山由佳(むらやま・ゆか)
1964年東京都生まれ。立教大学文学部卒。会社勤務などを経て、1993年『天使の卵―エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞。2003年『星々の舟』で直木賞を受賞。2009年『ダブル・ファンタジー』で柴田錬三郎賞、中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞を受賞。その他の著書に、母との葛藤に正面から向き合った自伝的小説『放蕩記』、累計200万部を超える「天使」シリーズの最終章『天使の柩』、かけがえのない存在との出会いと別れを香りとともに描く小説集『ワンダフル・ワールド』などがある。



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