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クッキング・ママのダイエット

  • 紙の本

『クッキング・ママのダイエット』著者:ダイアン・デヴィッドソン 訳:加藤洋子

定価:819円(本体)+税 10月20日発売

食欲の秋にダイエット本!?
……ではありません。ミステリー本です。

 濃厚なチーズクリームにベリーをトッピングしたパイ。カレー風味のチキン・サラダ。サクサクのクッキーに、色鮮やかなフリタータ……。想像するだけでお腹が空いてくるこれらレシピを手際よく料理するのは、本作のヒロイン、ゴルディ・シュルツ。お金持ちが多く住むコロラド州アスペンでケータリング業を営んでいます。

 ゴルディの信条は"本物志向"。なので、低脂肪の生クリームやバターのかわりにマーガリンを使うといったことを極力避けます。だから彼女の料理は美味しい、けどカロリーも高い。そんな彼女が、痩せようと必死になっている花嫁のウェディング・パーティを、こともあろうかダイエット道場として人気の「ゴールド・ガルチ・スパ」で任されることになったから大変です。それだけでも十分に悩ましいのに、なんとこのタイミングで町の元名医ドク・フィンが殺され、さらにはゴルディの名付け親ジャックまでもが襲われて……。フィンは生前、ゴールド・ガルチ・スパを探っていた様子。否応なしに事件に巻き込まれたゴルディは、スパの臨時料理人として乗り込んでいくのですが……。

 1994年に日本版第1巻『クッキング・ママは名探偵』の発売以来、15作目を数える長寿シリーズです。派手なアクションや国をまたいでの陰謀が張りめぐらされているわけではないけれど、なぜか読み出したら止まらない魅力があります。それはきっと、主人公ゴルディの人間観察眼の鋭さと、落ち込んだ時にはキッチンに立つという超人的でないストレス解消法が、読者の私たちにとっても納得できる世界だからではないでしょうか? さらには、ゴルディが事件の真相に迫っていく行程と、料理が作り上げられていく作業が似たような達成感を伴い、気持ちよく読み進めることができるのです。読書の秋とはいえ、難しいものを読むのは肩が凝る……という読者にも安心しておすすめできます!

 余談ですが、ゴルディが再婚した相手は刑事。このトム・シュルツなる男も、ゴルディが疲れている時などは、絶妙なタイミングで料理やその他の家事をアシストしちゃうのが、担当編集Dとしては、悔しい。そんな男、どこで見つけるんだ(ゴルディは、自分が巻き込まれた事件でトムと知り合いましたが)。自分が料理上手なんだから、パートナーの男まで料理上手でなくてもいいじゃないか。

 ちなみに、この『クッキング・ママ』シリーズのカバーを飾るのは、作品中に出てくるレシピをフードスタイリストの星谷菜々さんが撮影用につくったもの。撮影後の試食タイムがいつも楽しみなのですが、今回の「カレー風味のチキン・サラダ」は、かなりのヒット! 作者のダイアン・デヴィッドソン自身が大の料理好きときいて、作品中のレシピの美味しさには納得、なのでした。シリーズ全巻を並べると、料理の写真が圧巻です。ぜひすべて試して(並べて、読んで)みてください!

(編集D)


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