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担当編集のテマエミソ新刊案内

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暗闇の岬

  • 紙の本

『暗闇の岬』著者:メグ・ガーディナー 訳:杉田七重

定価:933円(本体)+税 8月20日発売

夏疲れを吹き飛ばす、ぶっ飛びサスペンス!

舞台は太陽が照りつけるカリフォルニア州サンタバーバラ。
息つくヒマもないスピードで展開するストーリー。
密度の濃いユーモア満載の会話の応酬。
そのうえヒロインは、次から次へとトラブルに巻き込まれて体温上がりっぱなし――。

 メグ・ガーディナー著、エドガー賞受賞シリーズ『暗闇の岬』は、暑苦しいほど熱い一冊です。でも、夏の暑さに辛いものが美味しく感じるのと同じことで、この季節には、こういったテンションの高いサスペンスで発汗・発散するのが身体にいい!はず!?

 ヒロインのエヴァン・ディレイニーは弁護士資格を持つSF作家。本業では食べていけずに、法律事務所の雑務などを引き受けています。恋人はイケメンの弁護士、ジェシー・ブラックバーン。彼は故意に引き起こされた交通事故で下半身付随となり、車椅子での生活を余儀なくされています。
この『暗闇の岬』では、浜辺に打ち上げられた女子大生の絞殺遺体が、エヴァン名義のクレジットカードを身につけていたことから起こる、身分詐称犯罪の恐ろしさを取り上げています。作品中、生命まで脅かされる羽目になるエヴァンですが、恐ろしさよりも悔しさが勝って、事件の真相を突き止めようと奔走します。恋人ジェシーのだらしない弟、PJと、彼が夢中になっている中年ロックスターの継娘シンが、とんでもない計画を企んでいることに勘づくのですが……。

 ここまで聞くと、エヴァンがスーパー・ヒロインのように感じられますが、とんでもない。「SF作家」とは言いつつも、そのじつは定職につくことを拒む、ニート状態(もう30代もいいとこなのに)。そのうえ、恋人ジェシーとは式の直前で結婚をペンディング。仕事も人間関係も永続させることを避ける、立派な"コミットメント恐怖症"なのです。
でも、スーパーでないからこそ、エヴァンの姿に思わず「ある、ある。こういうの」と共感度が高まって、どんどん引きこまれてしまうのです。事件の真相に迫るサスペンスとしての楽しみはもちろん、エヴァンをはじめ、人間味溢れるキャラクターと、彼らが繰り出す売り言葉&買い言葉の絶妙なセンスが、このシリーズの最大の魅力だと、担当編集は感じています。

 小難しさがなく、キャラクターのパワーに押されて一気読み。読後の爽快感はひとしおです。シリーズ前作『裏切りの峡谷』も好評発売中。酷暑続く今年の夏を乗り切る一冊として、ぜひぜひお薦めの作品です!

(編集D)


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