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担当編集のテマエミソ新刊案内

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平成大家族

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『平成大家族』中島京子

定価:1,600円(本体)+税 2月5日発売

一つ屋根の下に暮らしていても。
毎日一緒にご飯を食べていても。
一番身近なはずの家族のことって、実はあまり知らないのではないでしょうか?
東京都内の閑静な住宅地に<昭和の一軒家>を構える、「平成大家族」の緋田家。
歯科医を引退した龍太郎、妻の春子、認知症の春子の実母・タケ、引きこもりの三十路の長男・克郎の4人暮らし。いろいろあっても、大きな波風なく暮らしていました。
が、夫が会社経営に失敗した長女逸子一家、離婚後に妊娠した次女友恵・・・二人の娘たちが平成ならではの問題を抱えて「複数」となって舞い戻り、緋田家は期せずして四世帯同居大家族になってしまいます。

さて、この一家はうまく暮らしていけるのでしょうか?
家族それぞれは、実際何を思うのでしょうか?
父親の事業失敗により、有名私立中学から公立中学に転校となった逸子の息子さとるの苦悩(「公立中サバイバル」)、満州にいた戦中の記憶と現在が混同するタケ(「時をかける老婆」)、お腹の子の父親が誰かを両親に告げられない友恵(「酢こんぶプラン」)など、家族の事情がくっきりユーモアたっぷりに描かれます。
このシリーズは、当初「青春と読書」に隔月で掲載されていましたが、あまりに好評だったので、途中から連載となりました。
著者の中島氏から「自分でも気合を込めてふりしぼるように書いていますので、毎月っていうのは・・・きついかもしれません・・・が、やってみます!!」とありがたい言葉をいただいた次第。実際、締め切りを過ぎることもしばしば(苦笑)でしたが、毎回、期待以上どころか、読後呆然としてしまうほどの力作ばかりでした。
全作文句なくおもしろい、という連作も、そうそうありません。
「寺内貫太郎一家」ならぬ平成の家族もので、これほど行き届いた家族小説は類を見ないのではないでしょうか。

ちなみに、カバーには、イラストレーターの曽根愛さんが登場人物の絵を描いてくださったしゃもじを使いました。世界初?の「絵しゃもじ」です。
装丁家の大久保伸子さん、曽根さんとの打ち合わせで「単なるイラストではなく、何かモノに描いてみては・・・たまご、スプーン・・・いやいや、この一家だったらしゃもじだ~~!」となり、合羽橋までしゃもじを買いに走りました。
お陰様で、とても楽しく作品の内容を表現できたのでは、と思います。
小説そのものが素晴らしいと、かかわるスタッフみんなが、盛り上がるんだなあ、ということを実感した一冊でもありました。
(編集K)


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